信楽の
くらしの傍らにある
クリエイティブ

「信楽」の二文字を見たときにどんなことが思い起こされるでしょうか?
信楽の代名詞“タヌキの置物”をはじめ、アート、陶芸、自然、文化、農業…。
そこには、連綿と続く信楽の文化に育まれた、数多くの魅力があります。
また、ここ信楽には“良いモノを生み出す”クリエイティブな姿勢が、陶器産業に携わる
多くの職人の営みを通して支えられてきました。その姿勢は、陶器づくりだけではなく、
信楽の日々の暮らしの中に息づくものであり、「信楽の風土がもたらす土の恵み」と
「心のこもった人の手」によるものと私たちは考えます。
「土を耕し野菜を育てること」や「お米を研ぎ、炊き、料理をすること」はもちろん、
「粘土から器や作品を作ること」も。
「食」と「アート」、分野は異なれど、全ては“土と手”によるクリエイティブな行為では
ないでしょうか。
 
「土と手」プロジェクト。
 
それは“信楽の暮らしの傍らにあるクリエイティブ”を伝える試みです。


日本をはじめさまざまな国々から集まった作家たちが、滋賀県立陶芸の森の創作研修館のスタジオで作品を制作してきました。
作家たちは新天地信楽に滞在することで、信楽の人や風土を感じ、新たな素材やテーマに挑戦し、これまでの自分を見つ目直し、他の作家たちと出会い刺激し合うなかで作品を生み出しました。
このプロジェクトのテーマは、SHIGARAKI INSPIRATION(シガラキインスピレーション)。ここでは、アメリカ、ヨーロッパ、そして日本の14人の陶芸作家やアーティストらの作品を、日本六古窯のひとつ信楽の日常と歴史が詰まった街中を舞台に、展示します。彼らのさまざまな作品から受けるエネルギーは、未来の信楽のものづくりのイマジネーションに、大いに刺激を与えるものとなるでしょう。
信楽の街中をたどりながら、世界のアーティストたちの陶芸作品と出会うしばしのエクスカージョン。
この時だけの、特別なやきものアートを楽しむ9日間です。 

展示作品

Pekka<信楽の白い屋根>1997年 陶芸の森創作研修館にて制作

Pekka Paikkari|ペッカ・パイカリ(1960〜)

フィンランドの代表的なアラビア製陶所のアートデパートメントのメンバーで、プロダクトデザイナーとしても活躍するとともに、陶芸彫刻も手がける。<信楽の白い屋根>から、信楽滞在中に目にした信楽家々の屋根の風景を作品に仕上げている。

 

<信楽>1993年陶芸の森 創作研修館にて制作

Toshiko Takaezu|トシコ・タカエズ(1922〜2011)

 ハワイの日系2世、アメリカ陶芸のパイオニア作家のひとり。シンプルな球体をベースに、流しかけた釉薬で叙情世界を映し出す。水墨画のような風景を思わせる陶芸作品<信楽>。

 

<アメリカン・タヌキ・イン・ジャパン>2006年陶芸の森 創作研修館にて制作

Tony Natsoulas|トニー・ナツーラス(1959〜)

アメリカのロバート・アーネソンを始めとする西海岸のファンクアートの陶芸家のひとり。通常、身近な友人やスターをモデルに制作するが、信楽滞在での作品では、たぬきの八相縁喜をもとに、アメリカ版たぬきを制作。

 

<Feeding the Eagle>2013年陶芸の森 創作研修館にてい制作

Kim Simonsson|キム・シーモンソン(1974〜)

日本のアニメやマンガに興味をもち、白い人物像の制作で知られる。これは信楽で、鷹がネズミをねらって急降下するところを目にしたことから、イメージされた作品。少女の手にはネズミが乗っている。彼の作品は、可愛くポップでありながら悪魔的な怖さをはらみ、現代への社会的なメッセージを提示している。

 

<竹>2000年陶芸の森 創作研修館にて制作

Schramel Imre|イムレ・シュラメル(1933〜)

ハンガリーの現代陶芸のパイオニア世代の陶芸家。ラク焼は彼が作品制作で行う比較的簡易にできる焼成方法である。信楽滞在中にも窯をつくり、信楽での園内で見つけたシダや竹の笹などさまざまな身近な植物を土に押しつけ模様をつけて、記憶を刻印するようにラク焼で焼成している。

 

<SHIGARAKI LANDSCAPE>1996年陶芸の森 創作研修館にて制作

Mineo Mizuno|ミネオ・ミズノ(水野峰夫)(1944〜)

シンプルな形に鮮やかな釉薬の美しさを見せる陶芸家。岐阜県出身で、現在アメリカで活躍する“信楽の景色”と名付けられた作品では、幾何学的な形態に鮮やかな釉薬の流れを施した彼の代表的な手法を見ることができる。

 

<60周年記念特別出品>

Shigarakiseinenryou|社会福祉法人 しがらき会 信楽青年寮

60周年を迎える信楽青年寮の寮生たちが生み出す作品は、“はっと”させる信楽アートの底力を見せてくれる。各地から集まっている寮生たちが、信楽の風景にインスピレーションを受けて制作された作品を展示。西堀君の描いた愛宕山は、信楽夏の火祭りで知られ、焼き物の街には欠かせない火伏せの紙が祀られる。

 

<信楽の戦士>2013年陶芸の森 創作研修館にて制作

Garrett Masterson|ギャレット・マスターソン

土は、独特の質感表現の幅の広さから、自分にとって一番重要な素材となり土による彫刻作品の制作へと移ってきたという。土の表情から時間や歴史、そのボリュームから力強さを見せ、ヨーロッパ古代彫刻を思い起こさせる作品をつくる。

 

<20世紀の解決>2002年陶芸の森 創作研修館にて制作

Richard Notkin|リチャード・ノトキン(1948〜)

代表的な作品である宣興窯風のティーポットにも、彫刻的な作品にも、リアルなパーツを散りばめて強い社会的なメッセージを込める。薪窯焼成によって激しい炎にさらされた廃墟を象る<20世紀の解決>には、ノトキンがたびたび作品に登場させる「クレイジー」を意味するナッツが表現されている。

 

<Provisional Form>2015年

Takako Higashihata|東畠 孝子(1984〜)

東畠は、目に見えないものをやきものに託したり映像に変えて、作品に仕立てる。彼女は江戸時代に作られた信楽焼の大きな壺を、人の「身体」に見立てている。止めどなく流れ続ける水の移ろい「時間」と、様々な個人的な思い出の風景「記憶」の映像が、壺である「身体」に重ねられる。彼女が過ごした信楽での時間や記憶が、この作品の中で蘇っていく。

 

<一万個のプレゼント>2014〜2015年陶芸の森 創作研修館にて制作

Woo,Kwan-Ho|ウ グァンホ 

2014年に陶芸の森のゲストアーティストとして滞在制作し、多数のたぬきとヘッド(人物の頭像)を制作する。ソウル、萩(山口県)、信楽を経て3年後には、“1万個のプレゼント”の最終展示を目指す。つくり手からプレゼントのお返しとして、それを写真撮影して制作者にプレゼントする。作品をとおしての「個」とのコミュニケーションは世界各地の「場」へ広がり、信楽のたぬきは世界中の風景の中に映し出される。

 

 

FUJIKI RENOVATION

信楽の未来構想!をここから・・・

「土と手」プロジェクトを進めるにあたり、陶芸の森と地元の若手有志が共同でクリエイティブを
発信できる「場所」が必要との思いがありました。
そこで、使われていない空き家を活用し、リノベーションする計画を立てました。
場所は商店街の中心部にある「藤喜陶苑」。
新しく生まれ変わったこの場所で、これからの信楽の未来を考え発信していきます。

今後の活用方法については様々な意見や活用方法が提案されています。
そこで、「土と手」プロジェクトとしてワークショップを開催することにいたしました。
 

2015年10月25日(日)|13:30〜

信楽の将来像を描くワークショップ

内容=本ワークショップでは、陶芸のまち・信楽の豊富なコンテクストを生かしたまちの将来像を描くことを
目的とします。前日には学生を中心にまちのエレメントの採集調査(商店、陶器建材、空き家の分布図作成、窯、狸…)をした上で、それらを最大限に生かしたまちなみ修景案を作成します。
近未来のまちなかプログラムの提案発表をもとに信楽の“これから”を考えます。
 

講師=辻琢磨(403architecture(daijiba)、滋賀県立大学非常勤講師)、
森田一弥(森田一弥建築設計事務所、滋賀県立大学非常勤講師) 

おくど飯(はん)

MY茶碗で美味しいご飯を

昔ながらの「かまど」を、人々は「おくどさん、おくどはん」と呼びます。もちろんここ、信楽でも。
単なる道具に敬称をつけるのは、日々の暮らしを支えてくれる存在への親しみと感謝の表れなのでしょうか。「おくど飯(班)」では信楽の若手作家たちが作ったかまどと信楽焼の羽釜を使い、信楽で採れたお米を薪の炎で炊き上げます。窯を囲みながらの40分。お米本来の豊かな香りや湯気を眺めながら、炊きあがりを待つというのも楽しみの一つとなるでしょう。
ひとつ、ご参加いただくルールがございます。美味しい「おくどごはん」を十分に味わっていただくため、こだわりのMY「茶碗」をごどうぞ持参ください。ここではやきものでごはんをいただく幸せをあらためて、みんなで感じましょー!
スタッフ一同、みなさまをお待ちしております。

今後の活用方法については様々な意見や活用方法が提案されています。
そこで、「土と手」プロジェクトとしてワークショップを開催することにいたしました。

 

2015年10月17日(土)・18日(日)|  10:30~15:00
会場=旧藤喜陶苑 広場
参加費=無料(飯碗持参)

「おくどごはん」をお召し上がりいただくためにはMY「飯碗」をご持参ください。(当日購入も可)
会場内にて、信楽在住作家協力のもと、「1作家1碗のみ」を出品する飯碗販売ブースを設けております。
自分の好きな服や音楽を選ぶように、あなただけのお気に入りのうつわが見つかるかも!?
 


 
一律2,000円でお買い求めいただけます。数に限りがございますので売切れの際はご容赦ください。
 
 

協力

窯元散策路 おかみさんの会 様
cafe awaisa 様
滋賀銀行信楽支店 様
滋賀県立大学川井研究室 様
滋賀県立大学近江楽座信・楽・人 様
株式会社トヨケン 様
今井一郎 様
宝本オーナー 様
デイリーライフ信楽 様
長野地区にお住まいのみなさま 様

アクセス

 

メイン会場  旧藤喜陶苑  滋賀県甲賀市信楽町長野903-1

 


電車でお越しの方へ

◯JR琵琶湖線「草津駅」より
 草津線乗り換え「貴生川駅」下車、信楽高原鐵道「信楽駅」下車


車でお越しの方へ

◯新名神高速道路 信楽ICから約10分
◯名阪国道 壬生野ICから約30分


駐車場について

国道307号線、「信楽駅口」を駅方面へ20m、
信楽地域市民センターの「西駐車場」をご利用ください(無料)
会場の近くには駐車場はございませんので、必ず指定の駐車場にお駐めください。